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第87回  国立歴史民俗博物館の展示「歴史に見る震災」に行ってきました③

 今週も「でんりゅう」こと東洋大学の吉田 龍平が担当いたします。先週に引き続き千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館の准教授をしていらっしゃる原山浩介さんにお話を伺っております。今週は最終週になります。ではどうぞ。

 

Q.先週までの話を聞き災害には歴史があるということを改めて実感しました。改めて国立歴史民俗博物館について教えてください。

 この博物館では原始・古代から現代(1970年代ぐらいまで)の歴史を取り扱っています。これは常設展示としてやっています。この博物館は生活史ということで徳川家康とかは出てこないです。人の生活を中心に展示を構成しているのが特徴です。

 展示の中で災害がどぅやって出て来るのかというと、江戸時代に鯰絵があったり、関東大震災の展示があったりします。震災に対する関心の払い方は今になって考えてみるとそこまで強くなかったのではないかということも出てきます。これは反省といえば反省ですが最近そんな感じがしてきています。

 

インタビューに答えてくださる原山さん
インタビューに答えてくださる原山さん

Q.企画展はどれくらいの頻度でやっていますか?

 年に3回ぐらい行っています。企画展示をやるのはこの時だけ見られるようにするということもありますが、同時に展示をした成果・アンケートから見る反応などを踏まえて常設展示の中に組み込んでいくという目的もあります。つまり常設展示を企画展でためしながら作り直していくような形です。企画展が展示の実験的な性格も持っています。

 

Q.今回企画展を通じてさらに調べたくなりました。災害の歴史を調べるためのヒントを教えてください。

 もし残部があれば博物館の「歴史に見る震災」の図録をお買いもとめになる方法もあります。放送時(収録は5月3日)には売り切れているかもしれません。よくご確認ください。

 インターネットで調べるといったときに、やはりいろいろな情報があります。手軽にアクセスできるものとしては中央防災会議が出しているホームページをご覧いただいたらいいと思います。その中で歴史災害に関する教訓のページがあります。さらに下にいってみると過去の歴史上の地震災害についての報告書があります。PDFデータで上がっています。

 

 また東日本大震災以降、日本歴史災害辞典という辞典が発行されています。図表とかあるので導入にいいですね。ですがこれは値段が高いので学生が買うのは高いので図書館などで見ていただけるといいです。

 

日本歴史災害辞典(吉川弘文館発行)
日本歴史災害辞典(吉川弘文館発行)

Q.大学生に向けてメッセージをお願いします。

 歴史学の中で災害の歴史は今まで研究されてきました。ですが災害の歴史と近代をどう考えるかという歴史一般の話が必ずしも融合していませんでした。東日本大震災を契機にもう一度災害ということを入れながら歴史をどう入れていけるのかを自分たちも考えなければいけませんが、ぜひ大学生の若い皆さんにも過去の災害震災・歴史をどう一つのものにすればいいのかを考えていただけるといいと思います。今回の震災を見ていただけるとわかりますが1,000年前の地震でも私たちと切れているわけではないです。そういう目で過去の災害に目を向けてみてほしいです。

 

 3週にわたってお送りしてきましたインタビューは以上になります。原山さんありがとうございました。

担当

吉田 龍平(東洋大学)

吉田 龍平(東洋大学)

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