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第84回  世田谷ボランティアセンターの高橋 祐孝さんに聞く④~ボランティアと福島県の原発周辺地域の現状~

 社会福祉法人世田谷ボランティア協会の高橋 祐孝さんからお話を伺いました。聞き手は「まるちゃん」こと丸岡 美貴とIVUSA事務局員の伊藤 章です。

高橋さん:
東日本大震災の支援活動を続けてきて、ボランティアバスも2013年3月で終わりました。その後、せたがや災害ボランティアセンターが行っていることの一部についてお話しします。
ボランティアバスの参加者からは「福島県をどうするの?」という意見がありました。そこで、2013年から福島県川内村で支援・交流活動を行っています。レンタカーで10人規模です。現地の人たちと一緒に清掃活動を行ったり、桜の苗木を植えたりしています。今度はコスモスを植えに行きますよ。
川内村は奇跡的に放射線量が低かったと言われるところですが、若い学生たちについては、その影響を考える必要がありますね。川内村へ行く際に、原発がある大熊町の隣にある富岡町の被災した様子を必ず見るのです。

初めて行ったとき、2011年3月11日その日が、全くそのまま残っていることに本当に愕然としました。草は生えていましたけど。今は「居住制限区域」と「帰宅困難区域」になっていて「昼間の間入ってもいいよ」というところを見てきているわけですよ。誰もいない商店街をイノシシの親子が横切っているわけですよ。
「ここから先は帰宅困難区域」というのを示すゲートがある一方で、道路の左側は自由に入れる、道路の右側にはバリケードが築かれている。数mの差で、「何が違うんだ?」という話です。
あの光景を見て「動かなきゃな」と改めて思いました。行った人たちもみんな同じ意見でした。そんな現実があって、それは実際に自分で見ないとわからないですよね。そういう状況にある地域がまだそこにあるということは、伝えていかなければならないとすごく思いますね。


伊藤:
学生もそうした福島の原発周辺地域の現状を見る必要があると個人的には思いますけど、団体の責任を持つ側としては「自己責任で行ってね」としか言えないもどかしさもあります。そういった意味で、福島にボランティアを置くことに関しては、センシティブになりますよね。見ることを勧められるかというと微妙ですね。

高橋さん:
見てきた僕らが何らかの手段で伝えていくしかないのかな、というのは思います。

伊藤:
世田谷区は様々な意味で、先進的な取組みをされていると思います。せたがや災害ボランティアセンターの事業が、他の自治体・地域のモデルになったらいいなと思いました。

まるちゃん:
ボランティアや地域との関わりにおいて、せたがや災害ボランティアセンターの技を盗めたらと思いました。今度は学生を何人か連れて、またお話をお伺いできたらうれしいです。

高橋 祐孝さん、4週に渡る貴重なお話をありがとうございました!

担当

丸岡 美貴(法政大学)

丸岡 美貴(法政大学)

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