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第79回 言霊と危機管理

今回はIVUSAの理事・事務局スタッフの伊藤 章さんに「でんりゅう」こと東洋大学の吉田 龍平がお話を伺います。テーマは、言霊と危機管理そして、日本人はなぜ危機管理が苦手かです。伊藤さんは大学で危機管理について教えています。

伊藤:
言霊って聞いたことあります?

でんりゅう:
言葉自体は聞いたことありますが、意味は分からないです。

言霊というキーワードで日本の歴史を紐解く井沢元彦氏の著書 /><br />言霊というキーワードで日本の歴史を紐解く井沢元彦氏の著書</p>
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伊藤:
言葉には不思議な力があり、言葉にするとその言葉が現実化するという昔から日本や多くの民族が持っている宗教的な考えです。例えば、でんりゅうの友達の海外旅行の見送りに行った際に「お前(友達)日ごろの行い悪いから飛行機落ちるかもね」と言い、万が一飛行機が落ちたとき、でんりゅうは責任感じませんか?

でんりゅう:
感じますね。責任感に押し潰されそうです

伊藤:
自分があのようなことを言ったから飛行機が落ちたのではないか。これが言霊です。科学的な因果関係はないが、どうしても気にしてしまいます。自己啓発などにはネガティブな考えや発言をせずに、ポジティブな考えをしていこうと強調していますよね。
しかし危機管理はネガティブなところを想定するところからはじまるので、ネガティブなことを考えるのが嫌な人は危機管理ができないのです。日本人には言霊という考えが非常に強いので、悪いことは想定したくないという傾向があります。
例えば、海外でNGOとして活動する際に、現地の人と契約書(メモランダム)を交わします。日本人が作るメモランダムはとても薄いです。なぜなら問題が起こったときに、どう対処するかの規定が記載されてないからです。具体的に言うと、こちらが支援のためのお金を向こうに送った際に、支援される側の担当者がバックれたときどうするのか。日本人同士の場合は、お互い誠意をもって解決しましょうとなりますが、海外の場合はメモランダムには何かが起こった場合、誰がどう対処するのか事細かく規定されています。
結論的に言うと、日本人には言霊という考えがあり「縁起でもない、考えても仕方が無い、どうにかなるさ」といった楽天的な場合と悲観的な場合が極端になる傾向があり、危機管理が苦手な傾向があります。

担当

宮本 将司(法政大学)

宮本 将司(法政大学)

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