今回はIVUSAの理事・事務局スタッフの伊藤 章さんに「でんりゅう」こと東洋大学の吉田 龍平がお話を伺います。テーマは、言霊と危機管理そして、日本人はなぜ危機管理が苦手かです。伊藤さんは大学で危機管理について教えています。
- 伊藤:
- 言霊って聞いたことあります?
- でんりゅう:
- 言葉自体は聞いたことありますが、意味は分からないです。
しかし危機管理はネガティブなところを想定するところからはじまるので、ネガティブなことを考えるのが嫌な人は危機管理ができないのです。日本人には言霊という考えが非常に強いので、悪いことは想定したくないという傾向があります。
例えば、海外でNGOとして活動する際に、現地の人と契約書(メモランダム)を交わします。日本人が作るメモランダムはとても薄いです。なぜなら問題が起こったときに、どう対処するかの規定が記載されてないからです。具体的に言うと、こちらが支援のためのお金を向こうに送った際に、支援される側の担当者がバックれたときどうするのか。日本人同士の場合は、お互い誠意をもって解決しましょうとなりますが、海外の場合はメモランダムには何かが起こった場合、誰がどう対処するのか事細かく規定されています。
結論的に言うと、日本人には言霊という考えがあり「縁起でもない、考えても仕方が無い、どうにかなるさ」といった楽天的な場合と悲観的な場合が極端になる傾向があり、危機管理が苦手な傾向があります。
担当
宮本 将司(法政大学)
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