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第78回 豪雪地帯ではない地域で、雪害が起きると?~2014年2月 山梨県豪雪災害救援活動の経験より~

 雪害について、IVUSA危機対応研究所所長の宮崎 猛志さんと、IVUSA副学生代表の柳井 詩織(拓殖大学3年)にインタビューをしました。今週のレポート部では、2014年2月に発生した山梨県豪雪災害救援活動の報告を行いましたが、柳井は、その活動に参加しました。聞き手は、IVUSA事務局兼理事の伊藤が担当します。

伊藤:
山梨県で発生した雪害の大きなポイントは、豪雪地帯ではないところで大量の雪が降ったことだと思います。雪害に対する準備ができていなかった地域がたくさんあったことが、メディア等で言われています。実際に雪害の現場に入ってみてどうだったか、宮崎さんから話をお伺いします。

宮崎:
今回、山梨県では観測史上最大の雪が降りました。もともと多少の雪は降る地域だったのですけど、ここまでの雪は初めてです。
 一番感じたのは、雪国の人であれば当然知っているような危機感が薄いことです。例えば、建物ですと、屋根の形状が違うので、かなりの雪が積もったままの状態でした。生活のために使うので、その横にある道路を地域のみなさんが雪かきします。道路が使えるようになると、その上に屋根の雪がどさっと落ちてきます。この場合、まず屋根の雪を処理しないと、犠牲者が出てしまう事例が随所にありました。地域の人にしてみれば、この生活道路をまず通れるようにしたいことは分かるのですが。

伊藤:
屋根の雪の処理以外で、宮崎さんにとって想定外だったことはありますか?

宮崎:
車の脱輪です。雪が1m以上積もっていると、どこまでが道路で、どこに溝があるのか分からなくなります。
 除雪をしたあとに雪を捨てる場所が想定されていませんでした。元々は、雪がない地区です。雪を道路に積むしかなくなり、いつまでたっても片側通行になってしまうケースが随所にありました。

伊藤:
柳内さんに聞きます。災害現場は何回も行っていて、結構ベテランだと思うのですけど、雪害は初めてですか?

活動する柳井さん
活動する柳井さん

柳井:
初めてです。

伊藤:
初めて行ってみて、地震や水害などと違うと思った点はありますか?

柳井:
雪といえば寒いだろうなと思っていました。ですから、持っていく作業着もスキーウェアなどを想定しました。実際に雪かきをしてみると、肌から垂れ落ちるように、すごく汗をかきました。作業中には長袖Tシャツ1枚になりました。そこにはすごくびっくりしました。

伊藤:
休憩中は寒いですか?

柳井:
寒いから汗をちゃんと拭きました。ときには着替えが必要でした。

伊藤:
風邪は大丈夫でしたか?

柳井:
ひきませんでした。「寒いけど雪かきをしたら汗をかく。そうしたら汗をよく拭いて、必要に応じて着替えた方がいい。そうしないと風邪をひくかもしれない」と、行く前に教えてもらい、備えをしていました。

伊藤:
山梨県のような豪雪地帯ではない地域で雪害が起きたとき、今後どのような対策をとれば良いでしょうか?

宮崎:
一番具体的な対策をしなくてはならないのは農業被害ですね。8割方の農作物が被害を受けた地域もあります。特に、ビニールハウスで栽培している農作物がかなりの被害を受けました。
地域の農家さんとお話をすると、ほとんどの方が「今回の雪は雨まじりになる」という報道を受けていました。ところが、朝起きてみると大変なことになっていた。「雪が降る」というような予報があった場合には、豪雪地帯の方々がビニールハウスを守るような方法を全国的にシェアできれば、被害をもう少し抑えることができるのではないかと思います。

担当

丸岡 美貴(法政大学)

丸岡 美貴(法政大学)

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