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リサーチ部

第76回 コミュニティFMが地域に果たした役割

 先週に引き続き、私たちの『防ラジ』の制作会社である株式会社ジェイクランプの佐々木 健二さんからお話を聞きました。今週は「復興FMネットワークを通して、コミュニティFMは地域にどのような役割を果たすのか」について話をしてもらいます。聞き手は「まるちゃん」こと法政大学4年の丸岡 美貴です。

まるちゃん:
最初に「復興FMネットワーク」に加盟している15局の名前を教えてもらえますか?先週聞きそびれてしまいました。

ケンジさん:
北から順番に、岩手県宮古市「みやこハーバーラジオ」、大槌町「おおつちさいがいエフエム」、大船渡市「FMねまらいん」、陸前高田市「陸前高田災害FM」、宮城県登米市「はっとFM」、石巻市「ラジオ石巻」、塩竈市「BAY-WAVE」、名取市「なとり災害FM」、岩沼市「エフエムいわぬま」、亘理町「エフエムあおぞら」、福島県相馬市「そうまさいがいエフエム」、南相馬市「南相馬ひばりエフエム」、富岡町「おだがいさまFM」、いわき市「SEA WAVE FMいわき」、茨城県高萩市「たかはぎFM」以上15局です。
そうまさいがいエフエム」は2014年3月で閉局になって、4月からは外れます。

まるちゃん:
ありがとうございます。東日本大震災のとき、臨時災害放送局は地域にどのような貢献をしたのですか?例をあげて話をしてもらえるとありがたいです。

ケンジさん:
「みやこさいがいエフエム」(現「みやこハーバーラジオ」)は、ライフラインの細かい復旧情報、医療機関、お店の開店状況、市役所の情報を放送していました。
市役所の情報はインターネットでも出していましたが、使えない状況もあります。避難所に紙で貼り出されることもありましたが、足が不自由な人は、そこにさえも行けません。ラジオで伝えてくれれば、家に居ながら、それらの情報を受け取ることができます。地方の人は、自宅にラジオを置いている率が高いです。
「そうまさいがいエフエム」は「相馬市のピンポイントの情報が入ってきたのが良かった」という声が市民から挙がっています。FM・AMラジオやテレビで福島県全体の大まかな情報は入ってくるけれども、ある地域についてピンポイントの情報はほとんど来ません。

まるちゃん:
地域の住民に本当に必要な情報を提供する、いわば「地域の住民だけのメディア」という役割を、コミュニティFMは果たしていたわけですね。ラジオだと、スイッチだけ押せば…

ケンジさん:
簡単に聴けるしね。電池1本だけで最大で1ヶ月くらい使えますよ。

まるちゃん:
現在の臨時災害放送局は、地域にどのような役割を果たしていますか?東日本大震災から3年経ち、コミュニティFMになった局もあると思います。

ケンジさん:
大船渡市の「おおふなとさいがいエフエム」は「FMねまらいん」になりました。バラエティ番組や、街の中に繰り出して住民の声を届ける番組も作っています。
「南相馬ひばりエフエム」は、2014年4月以降も臨時災害放送局のままです。存続が危ぶまれましたが、市は「地域住民をつなぎとめ、1つにまとめるためにもラジオが必要だ」という判断をしました。おじいちゃん、おばあちゃん、子どもの声が聞こえてくるだけで、なんとなくほっとした気分になると市民から聞いたことがあります。
南相馬市は3つの区に分かれています。北から鹿島区(かしまく)・原町区(はらのまちく)・小高区(おだかく)です。それがちょうど、原発から半径30km,20km,10kmの範囲にぴったり合います。
沿岸部は津波の被害を受けていて、中央部には人が住んでいます。山間部は除染が進んでいません。原発に近い沿岸地域は、もはや人が住めないような状態になっています。2013年末、2014年始に宿泊も含んで一時帰宅が許されたけれども、布団は自分たちで持っていかなければならなかったし、商店が営業してなくて調理ができませんでした。

 次週は「復興FMネットワークの展望」「大学生はどのような協力ができるのか」引き続きお話を聞きます。

担当

丸岡 美貴(法政大学)

丸岡 美貴(法政大学)

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