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リサーチ部

第61回 災害ボランティアセンターを誰が担っているのか?

 先週に引き続き、IVUSA事務局兼理事の伊藤がお届けします。先週は災害ボランティアセンターができるまでの歴史についてお話を伺いました。今は行政主導や社会福祉協議会や民間主導など、いろんなかたちで災害ボランティアセンターが立ち上がるという話をしました。
 今回は、実際災害ボランティアセンターはどんな人が運営しているのかということについて、先週に引き続きIVUSA理事で危機対研究所の宮崎 猛志さんとIVUSA事務局の深山 恭介さんにお話を伺っていきます。よろしくお願いします。

宮崎、深山:
 よろしくお願いします。
伊藤:
 災害はいつ起こるか分かりませんから、災害ボランティアセンターのスタッフの方々は普段は違うお仕事をなさっていると思いますけど、実際どういう人が運営なさっているんですか?
深山:
 普段、社会福祉協議会がボランティアの受け皿となっている場合は、保健福祉や障害者の福祉の仕事をなさっている人たちに丸投げしているような印象を受けますね。
 もちろん常設の災害ボランティアセンターを持つ地域もいくつかあるんですけど、そういった場合は社会福祉や地域福祉の方々が緩やかなネットワークを通じて災害時に備えるとった先進的な事例があります。
伊藤:
 大体の場合、災害が起こったら社会福祉協議会がボランティアつながりでボランティアの仕事を促すといった流れが多いわけですね。
深山:
 そういう印象が強いですね。
伊藤:
 なかなか大変ですね。だって福祉の方々みんなが災害の専門家ってわけではないですからね。
深山:
 そうです。ですから、社会福祉協議会としても地域のブロックごとに区割りをされている災害について、わかる方たちが災害時に応援に行く「ブロック派遣」という動きを今やっています。
伊藤:
 IVUSAも外から行くわけなんですけど、実際の災害現場で災害ボランティアセンターの人たちと接してみて、どんな印象を受けましたか?
深山:
 そうですね。私が出会った人の中には寝る間も惜しんで地域の方のために働いている方もいらっしゃいますし、本業に力を入れなくてはいけないために災害ボランティアセンターの業務にそこまで熱を入れていない方も見受けられますね。
伊藤:
 本業もやらないといけないんですか?
深山:
 そうですね。常日頃から高齢者や障害者の対応に追われているため、災害時だからといってそれを投げ出すわけにはいかないんだと思います。
伊藤:
 じゃあ、通常時の仕事プラスαで仕事を割り振られているわけですね。
深山:
 水害などの災害の二週間後なんかに現地に入ると、社協の方々の目の下にクマができていることもありますし。
 被災者の支援とボランティアに訪れた人たちの面倒を見なきゃいけない、何より社協の方々の多くが地元の方々なので彼らも被災者なんですね。自分の家の片付けなども後回しにしてほかの被災者の支援に取り掛かっている方が多いです。
伊藤:
 なるほど、それは大変ですね。災害現場で働くために社協に入った訳ではない方もいますからね。
深山:
 人生でそうそう出会わない現場で頑張っているわけですからね。
伊藤:
 そういった職場で、ある意味自分を犠牲にしながら災害活動を行っているのが現状です。なかなかその点が見えにくいとも言えます。

 来週は、今後の災害ボランティアセンターのNGO・NPOとの展望についてお話を伺っていきたいと思います。以上リサーチ部でした。ありがとうございました!

担当

友清 渉(法政大学)

友清 渉(法政大学)