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第52回 南相馬市の今後について

 今回は、第48回・49回に引き続き、福島県南相馬市・南相馬ひばりFMスタッフの今野 聡さんに石井 将がお話を伺いました。

石井:
 今まで、南相馬市の現状をお話ししていただきましたが、今後の南相馬市の復興はどれくらいかかるのでしょうか?
今野さん:
 例えば浪江町の光景にしてみれば、津波の被害があって、亡くなった方々がいてたくさんの被害を出しましたが、さらに原発事故により復興等の作業が進みませんでした。
 震災から2年以上経ちましたが、今でも作業が遅れてしまっている状況の中で今後どうしていくべきかはすごく難しい課題です。
 まず放射能に関しては、例えば南相馬は原発から近かったのですが、意外と汚染を示す数値がそんなに高くないから気にすることはないという意見と、汚染が深刻だという意見があります。その上で、現在まだ住むことが許されない小高区にいつの段階で住むか?というのも仮設住宅に住む人たちが判断に迷う状況です。いつ小高に帰るのかという判断がまとまらない、考えが毎日変わるという話が取材を通してよく耳にします。
小高駅付近にある「菓詩工房わたなべ」さんの入り口に飾ってあるものを撮影 除染や復旧の進み具合もありますが、一つは原発の状況が冷温停止状態で収束宣言が出されましたが、原発付近に住む人たちは、度々「原発が停止した、危ない、実は汚染水を海に流している」という情報が入ってくるので、一向に収束していないではないかということを思ってしまうところがあります。一般的に廃炉がだいたい40年と言われているので、廃炉が終わるまで事故の収束が終わらないのではないか?と感じている人が多いです。
 一方では不安だと言っても毎日怯えながら暮らすわけにもいかないので、市内各所で様々なイベントや子供が遊べる環境を作るなど、自分たちが前向きに生きるような環境を作り上げていく人たちがいるのも確かです。そんななかでこれからどうバランスを取って暮らしていくか、そして福島、南相馬をネガティブなイメージにはしたくないという人たちはたくさんいます。
 外部の人たちにもそれを感じてもらうためには、やはり一度福島、南相馬に足を踏み入れて、自分の目で現状を見て、話を聞いて、共にこれからを考えて欲しいという意見が多いですね。

※写真は小高駅付近にある「菓詩工房わたなべ」さんの入り口に飾ってあるものを撮影。
これを見て自分も頑張らねば!と思いました。(石井)

石井:
 確かに、自分の目で見てみないとわからないことってありますよね。
今野さん:
 今の時代ニュースやインターネット等でたくさんの情報を手に入れることができますが、やはりどれが正しいのか?というのを判断するには、自分で実際に見て聞いて感じてもらいたいですね。

 3回にわたり福島県南相馬市の現状を今野さんにお話ししていただきました。
 今野さん、本当にありがとうございました。

担当

石井 将(国士舘大学)

石井 将(国士舘大学)