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リサーチ部

第41回 危機管理とは何か?

 今週から3週にわたって、でんりゅうこと吉田が担当します。合同会社グローバルリンク代表の市居 嗣之さんにインタビューしてまいります。市居さんは広く危機管理に関するコンサルタントをしていらっしゃいます。第1週目は危機管理についてお話を伺います。

危機管理とはどういうものですか?
 危機管理は非常に広い意味合いがあります。まずは自分の生命を守るということが重要です。これは自然災害だけではなく、犯罪や戦争に対しても言えることです。全般的に自分の身に何かが起こるというのを防ぐ・守るということがまず第一歩ですね。
なぜ日本人は危機意識が薄いんですか?
 日本人が危機管理に関して薄くなってしまっているのは、村社会が一因になっていると思います。村が個を守ってくれるという意識、言い換えれば今の政府が住民を守ってくれるという意識があるので、行政を頼れば何とかなるという考えが強いです。これが日本人の危機管理意識が希薄になっている原因なのではないでしょうか。
危機管理能力を高めるにはどうすればいいですか?
 危機管理意識を高めるためには、新鮮な情報を得ることが大切です。最近では東日本大震災から様々な情報が伝えられています。東日本大震災からですが、想定されている首都直下地震など地震の質が異なります。東日本大震災で起きたことは首都直下地震で同じことが起こらないと想定されますので、自分の住んでいる地域で何が起こるのかということを把握する必要があります。
先ほど行政頼りの所が多いとおっしゃっていましたが、どういう所で行政に頼っているんですか?
 今、行政から地域に提供されているものは一般的には防災訓練ですね。ただ訓練は劇場型と言われています。消火器の訓練や煙を体験する訓練など消防を交えた訓練が一般的なものになると思いますが、実際に個人を守るうえではやはり不十分です。
 ですが、それ以上のものを行おうとすると問題になるのはお金です。お金をどこから出すのかと言われたら行政からになります。生命を守るうえで大切なのは、一人ひとりがしっかりとした防災訓練を行うのが理想ですが、行政に頼らざるを得ないというのが現状です。
日本の防災レベルは世界から見てどれくらいですか?
 日本の自然災害が多くなっていますが、地震だけに焦点を当ててみると、世界ではそこまで地震の被害を受ける所は少ないです。地震にしても洪水対策にしても災害への対処レベルはかなり高いものだと思われます。ただ、東日本大震災の被害が甚大だったため、単純比較はできません。
今回、危機管理に関して一番伝えたいことは何ですか?
 まずは自分の命を守って欲しいということです。他人を助けるというのは自分の命が助かってから助けて欲しい、ということを伝えたいです。

 来週も引き続き市居さんのインタビューをお送りします。次回は首都直下地震についてお話を伺っております。お楽しみに!

担当

吉田 龍平(東洋大学)

吉田 龍平(東洋大学)