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リサーチ部

第34回 災害時要援護者とは?

 今回リサーチ部を担当するのは、日本大学4年花岡 篤史です。今回から2週にわたってIVUSA危機対応研究所所長の宮崎 猛志さんにインタビューしました。テーマは「災害時要援護者」です。

今回、災害時要援護者と言いながら初めて聞いたのですが、災害時要援護者とはどのような方のことを言うのですか?
 災害時要援護者とは、災害があった時に一人で避難したり、避難所で生活したりすることが困難な方です。たとえば障害がある方とか、高齢者、言葉のわからない外国人、妊婦、乳幼児など広い意味では災害時要援護者と言われています。

IVUSA危機対応研究所の宮崎 猛志所長(右)とインタビュアーの花岡 篤史(左)
IVUSA危機対応研究所の宮崎 猛志所長(右)と
インタビュアーの花岡 篤史(左)

なぜ災害時要援護者という言葉が注目されたのですか?
 もともと、「災害弱者」という防災行政用語があって、体の不自由な方とか高齢者の方には支援が必要だと言われていました。1995年の阪神・淡路大震災では、約6,400人の方が犠牲になりました。そこで、内閣府が災害時要援護者を守るための検討会が開かれ、各自治体で取り組むような指針が出ました。これが大きなきっかけではないのでしょうか。
災害時要援護者の支援について、どういったことが必要とされていますか?
 大きな災害が起きた時は、自分の力だけで生き残るのは厳しいですよね。ですので、行政では災害時要援護者を把握しようという動きがあります。把握した名簿を共有して、避難の支援を各地域で考えていくのが目的です。
 そして、地域の方々と助け合って欲しいという方向性で災害時要援護者を支援することを考えていこうという形になっています。いわゆる防災の取り組みでよく言われている「自助・共助・公助」の中の共助ですね。
地域で考えていって欲しいというのがありますが、なぜ地域単位で考えさせるのですか?
 まず、大規模な災害が起こると公助といわれる警察や消防、行政機関もかなり混乱してしまいます。そのため、なかなか多くの人を助けることができません。阪神・淡路大震災の時、自助、共助、公助の割合が7:2:1と言われています。つまり、10人に1人しか公助の力では助けられないといわれています。なので、共助の部分、地域の人と協力していかなければならないということが言われています。
現在、地域のつながりが薄くなっていると言われていますが、それについてはどう思われますか?
 特に都市部において、人とのかかわりが希薄になっているといわれています。ですが、考え方を変えてみると、濃い人間関係を求める、お互いの顔がはっきりわかるコミュニティをいきなり求めるよりも、緩やかなネットワークづくりがあってもいいと思います。
 例えば、近所の人や、毎日行くお店の人、若者などにあいさつをして、お互いに、体の不自由な人がいるということを把握しておけば変わると思います。

 来週も引き続き、宮崎 猛志さんのインタビューをお送りします。お楽しみに!

担当

吉田 龍平(東洋大学)(写真左)

吉田 龍平(東洋大学)(写真左)