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第7回 渡辺実のぶらり防災・危機管理【7】

防災・危機管理ジャーナリスト渡辺実さんのオフィスにおじゃましています。

このコーナーは、日経ビジネスオンラインの「渡辺実のぶらり防災・危機管理」と連動しています。

今回も、南海トラフの巨大地震についてお話をお伺いしました。

渡辺実のぶらり防災・危機管理【7】

岩村:
「南海トラフを想定した死者数を減らすための対策が必要になると思いますが、揺れを事前に知る情報は緊急地震速報以外にないのでしょうか?」
渡辺さん:
「はい。でも緊急地震速報は、南海トラフのように陸地に近い場所で地震が起きた場合は間に合わない可能性があります。東日本大震災の様に私たちの住んでいる内陸部と距離があれば、緊急地震速報は有効に働きます。
実は、日本にはもう一つEWSという情報を伝えるシステムがあるんですね。これは、緊急警戒警報といい、東海地震の対策に作られたものです。大津波警報や警戒宣言は内閣総理大臣が発令するのですが、夜中では知る手段がありません。それで、放送局がEWSというシステムの特殊な電波を発信して、テレビやラジオのスイッチを自動起動してONにすることができるんです。
ただ、これを現在使用しているのはNHKだけなんですね。実は、受信する側がその装備をしていない為、民放局は効果がないということでほとんど発信してくれていません。
ただ、32万人3000人の被害想定の地震があると政府がいうのであれば、総務省は被害想定を受けてすべてのテレビ・ラジオにEWSの受信装置を付ける対策を打って各放送局にその電波を送信するようにしたら、真夜中にみなさんが寝ている時にも生かすことができますね。
日本にしかない独自の仕組みを復活させ、被害想定に合わせて対策する有効な手段が必要だと思います。」
岩村:
「これだけ大きな被害想定です。今から私たちが出来る対策などはありますか?」
渡辺さん:
「被害想定が出なくても私たちは東日本大震災を共有したわけですよね。一人一人が地震や津波に対して備えるというのはやっていなければいけないんですよ。1年と半年あまり過ぎましたが、これを一人一人が繰り返し確認し、足りないところに備えることに尽きるのではないでしょうか?」
岩村:
「そうですね。ありがとうございました!」

南海トラフへの対策について勉強になりました。
次回は、東海地震とみなし被災地についてのお話をお伺いします。

お楽しみに!

渡辺さんプロフィール

渡辺 実(わたなべ・みのる)

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機監理ジャーナリスト。株式会社まちづくり計画研究所所長、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。日本災害情報学会理事。国内外の被災地へ即座に入り、都市・地域防災へのアドバイスやマスメディアの災害報道への協力をはじめ、さまざまな角度から防災・減災に取り組む。全国の講演・研修活動を通じて各自治体や企業、市民の防災への取り組み方や課題も伝え続けている。著書『都市住民のための防災読本』『大地震にそなえる 自分と大切な人を守る方法』『高層難民』他多数、防災アプリ『彼女を守る51の方法』も監修。

詳しい内容は、日経ビジネスオンラインの記事でご覧いただけます。

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担当

岩村 友香里
(日本大学・メインパーソナリティ)

岩村友香里(日本大学・メインパーソナリティ)