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レポート部

第80回 宮城県気仙沼市で活動してきた先輩に聞く3年目のリアル②

今週は先週に引き続き、宮城県気仙沼市でIVUSAの活動に参加してきた東洋大学の先輩である吉川 潤さんにお話を伺います。吉川さんは3月11日の前後にIVUSAが行っている気仙沼市の復興支援活動に2012年から3年続けて参加しています。聞き手は「でんりゅう」こと東洋大学の吉田 龍平です。


でんりゅう:
先週の話で地福寺というお寺がでてきましたので、そこのお話をもう少し教えて下さい。

吉川:
地福寺さん自体は震災があった時に、色んな地域の方が集まる場所でした。その祈りの広場という所があり、そこに竹灯篭を並べて、中にキャンドルを入れて震災で亡くなった人の魂を慰めるということを3年間やってきていています。今年はちょっとアレンジをして、自分たちで用意したペットボトルに太陽と虹の絵を描きました。それを皆さんが見た時に僕たちからすると、盛り上がると思ったんですけど、そうではなくて、きょとんとした表情と言いますか、息を飲んでいるような。

でんりゅう:
見とれているということですか。

吉川:
そうですね。それでなんか心に響いたのかなと思ったので、やっぱり自分たちで考えてやって良かったなと思いました。

でんりゅう:
竹灯篭はどのくらい並べましたか?

吉川:
今年は300本です。

でんりゅう:
すごいですね。

インタビューする吉田(右)と答える吉川さん(左)
インタビューする吉田(右)と答える吉川さん(左)

吉川:
ペットボトルも合わせて500本くらいだったので。去年に比べれば300本くらい縮小していますが、それでもみんなで頑張りました。

でんりゅう:
お疲れ様です。 吉川さんはこの活動をリーダーとして活躍していましたが、リーダーとして参加してみてどうでしたか?

吉川:
リーダーとしてもそうですが、一年生が今回とても多くて、被災した現場に直接入ってないと、向かっている時の心持ちが違うのかなと強く感じました。先輩方からすると、何ヶ月も活動していて、追悼式に自分たちも参加させていただけるという感じがあったのですが、自分は活動していないけれど、追悼式は見てみたいという、半分興味心みたいな所があったので、そこが違うところでした。

でんりゅう:
周りの反応もそのようでしたか?

吉川:
そうですね。ただ、だんだん活動を重ねていくことによって、その子たちの意識も変わっていって、追悼式が終わった後の表情は、2年前の先輩たちと遜色なかったので、みんな同じ意識でできたのかなと思います。

でんりゅう:
今回リーダーという形で関わりましたが、その経験をどのように活かしていきたいですか?

吉川:
活かしていくというよりは、僕は3年間連続で、一周忌、二周忌、三周忌と追悼式に参加しました。その三年間自分が見てきたものというのは、自分が伝え続けていかなければいけないと感じています。
先週もお話ししましたが、少しずつ復興している、本当に少しずつ良くなっていっているけれど、それはいろんな人が協力して一歩ずつ進めている。いろんな人が行けばもっとやることはたくさんあると思います。少しずつ忘れるというわけではないですが、意識の中から離れていっていることを、少しでも自分がみんなに話しかけて、みんなの気持ちを呼び起こせていけたらいいなと思います。

でんりゅう:
呼び寄せるとともに伝えたいというのもありますか?

吉川:
そうですね。今回の活動のコンセプトが伝え続けることなので。

気仙沼市で行われた追悼式の様子
気仙沼市で行われた追悼式の様子

でんりゅう:
活動の向う方向が伝え続けるということですよね。では、ここで聞いているリスナーの方にメッセージをお願いします。

吉川:
みなさんが気仙沼や東北に行ったことあるかどうかはわかりませんが、気仙沼を被災地という言葉でみると、自分は被災してないというように心のどこかで見てしまうと思います。
しかし、そうしてしまうと同じ方向を向いて復興はできないと僕は思います。今広島や長崎を被爆地と言ってはいないですよね。それはみんなが原爆とかがあったことを忘れているのではなくて、しっかり意識が変わったというところがあると思います。だからみんなが被災地と言うと、いつまでもあそこは被災した場所だという認識が残ると思うので、忘れてしまうのではなくて、意識的に被災地、被災者と使わないようにしていけばみんなの意識が変わっていくのかなと思います。

でんりゅう:
そうですね。忘れてはいけませんが、ずっと被災地のままではだめですよね。

吉川:
はい。しっかり東北とか気仙沼というのがみんなの心に根付いてほしいです。

でんりゅう:
みんなで観光地として遊びに行ける宮城、福島そして青森など被災したところはたくさんありますが、目指していってほしいですね。

以上2週に渡ってお送りした吉川 潤さんのレポート部でした。

担当

高橋 七望(東洋大学)

高橋 七望(東洋大学)