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レポート部

第10回 被災者に「寄り添う」ということの意味

 今回は、ドイツの企業のBASFが出資し、ユネスコのパリ本部と聖心女子大学、特定非営利活動法人P@CTが共同で陸前高田市において行っている復興支援プロジェクトの事務局をされている下里 祐美子さんにお話を伺いました。

被災者に「寄り添う」ということの意味

 私は、被災地の子ども支援とオープンスペース作りのプロジェクトに関わらせていただいています。
 子ども支援では、聖心女子大学の学生を定期的に派遣し、子どもたちと一緒に遊んだり、交流したりしています。
 オープンスペース作りでは、アーティストの田窪恭治さんをお招きして、松月寺という古寺をお借りして、お寺の周りに群生している林檎の絵を屏風に描いていただいたり、子どもから大人までを対象にしたアートワークショップを行ったりしています。詳しくはP@CTのウェブサイトをご覧ください。

 私がそもそもこの活動に関わるようになったきっかけは、最初の会議にいたからということなんですが、これまで何十回も陸前高田市に行きました。私は学部生の頃から、様々なボランティア活動に参加したのですが、その中で相手に「向き合う」とか「寄り添う」ということが大切だと考えてきました。
 しかし、ここまで継続的に陸前高田市に関わる中で感じたのは、「よそ者の無力さ」でした。何より相手の気持ちを理解できると思っていた自分の浅はかさに気付いたのです。私は、理解しきれないことが本当につらくて、自分は陸前高田に来る資格がないんじゃないかと思ったこともあります。
 その時、地元の方に「東京にいる人には、その人なりの役割がある」と言ってもらって、とても救われましたね。今も、よそ者意識や無力さは消えませんが、自分にできることをやろうと思って活動しています。

被災者に「寄り添う」ということの意味

 私は、聖心女子大学の学生を引率して、定期的に連れて行っているのですが、今の陸前高田の風景からは3.11の出来事が繋がりにくくなっています。その現状の中で、学生がなぜ被災地で活動しているのかということをしっかり考えて、活動していることを次に繋げていくためにはどのような仕組みづくりが必要なのかを今は考えています。

担当

丸岡 美貴(法政大学)

丸岡 美貴(法政大学)