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第9回 被災地出身の学生だからこそできること

 今回は、東日本大震災の被災地出身の学生が作っている地域支縁団体ARCHのメンバーの亜細亜大学3年・浦谷 収さんにお話をお伺いしました。浦谷さんは岩手県陸前高田市の出身で、震災で身内の方を亡くされています。最初は震災のことを早く忘れたかったと言われていました。そんな浦谷さんが、なぜ被災地支援に関わるようになったのか、そして具体的にどのような活動をされているかをお聞きしました。

第9回 被災地出身の学生だからこそできること

 地域支縁団体ARCHは主に岩手県や宮城県の被災地出身の学生によって構成されています。出身者の学生の立場や目線で故郷をどのように復興していくか、発展させていくかを考えていこうという趣旨で活動しています。
 具体的には復興の第一線で活躍されている方をお招きして東京の大学で公開講座を開いて、今被災地で何が起きているか、そして何が求められているのかを発信したり、今年の夏には陸前高田市でお祭りを開催したりしています。陸前高田市は若者がどんどん流出しており、私もそうですが陸前高田市を離れている人がほとんどです。ですから、お祭りをしたときは、普段はほとんど仮設住宅から出てこないお年寄りの方も、足を運んでくださり、とても喜んでいただきました。

第9回 被災地出身の学生だからこそできること

 もともと私は、バリバリ被災地支援をしようと思っていたわけではなくて、被災後のまちづくりの調査をしているところから、調査の一環としてヒアリングをされたのがきっかけでした。ヒアリングをされている中で、被災地出身で東京の大学に通いながら、東京ベースで生活しているからこそ、いろいろできることがあると気付いたのです。それで同じ被災地出身の学生と一緒にARCH(当時は違う名前でしたが)を立ち上げました。
 昨年の夏に東京の学生を連れて陸前高田市に瓦礫撤去のボランティアに行ったのですが、その時に何か「違うな」と思ったんです。瓦礫撤去ももちろん必要なことではあるけれど、被災地出身であるために、一生この現実と向き合っていかないといけない被災地出身の自分たちだからこそ、若者の視点で故郷の今後を考え、発信していくことが大切なのではないでしょうか。
 そこが自分たちの存在意義だと考えています。

担当

丸岡 美貴(法政大学)

丸岡 美貴(法政大学)