日ごろから行われている地域での避難訓練。しかし、特に若い人にとっては馴染みがなく、あまり面白くもありません。また、若い人を巻き込めていないという現状もあります。誰もが参加しやすく、明るい雰囲気で防災訓練をすることはできないのでしょうか。
前回のレポート部でも少し紹介した「平成ええじゃないかプロジェクト」のリーダーである末吉 宏臣さんにお話を伺いしました。
末吉 宏臣さん
- 自己紹介からお願いします。
- 普段は経営コンサルタントの仕事をしています。「平成ええじゃないかプロジェクト」のコンセプトを考えた、先輩のコンサルタントで作家の神田 昌典さんと東京都の猪瀬 直樹副知事(2012年11月9日現在)に声をかけてもらい、今はこのプロジェクトのリーダーをやっています。
- 「平成ええじゃないかプロジェクト」では、防災とお祭りをコラボさせていますが、なぜこの二つをコラボさせようと考えたのですか?
- このプロジェクトを通して、地方自治体の方や地域の方などいろいろな人とお話をしました。その中で、東日本大震災を経験したにもかかわらず、防災に対する意識があまり高まっていないことを実感しました。それは、防災というものが、面倒くさく、ネガテイブな要素が多いからだと思います。
だから、楽しいお祭りとコラボさせることによって、自然に防災の意識を高めたり、知識を身につけたりすることができないかと思い、お祭りと防災をコラボさせることにしました。
「平成ええじゃないかプロジェクト」の
アイデアが提唱された神田正典氏の著書
- 具体的にはどういった活動をされているのですか?
- 実際に、最近では四谷や町田で行われていたお祭りに参加しました。そこでは、ブースで防災グッズを販売しながら、災害の恐ろしさを知ってもらったり、ステージで防災に関するクイズを行い、子どもたちに防災の知識を学んでもらったりしました。
またこれからは、音楽や劇を通して災害への意識を高めていけるような活動もしていきたいと思っています。 - お神輿も避難訓練になると聞いたのですが?
- お神輿は町の中心となる道を通りますが、その道が実際の避難経路になったりします。なので、お神輿をかつぎながら避難経路を知ることができるのです。
- 最後にメッセージをお願いします。
- 子どもと老人、若者と中年の方々など、人と人との繋がりが、災害が起こった時の防災や減災に繋がると感じています。
これからも、お祭りを通して、人と人との繋がりをつくっていきたいと思っています。
このラジオをきいている方で、防災やお祭りというものに何か関心がある方、何か貢献したいと思っている方がいましたら、ぜひ連絡していただきたいと思います。
災害が起こった時、救助や避難、そして復旧・復興に最も必要なのは、地域の人と人との繋がりです。
地域住民との繋がりや信頼関係を築くためにも、地域で開催されているお祭りに積極的に参加して、楽しみながら、防災への興味関心を高めていただきたいです。
※ 祭りと防災のコラボの必要性に関しては以下の動画からもご覧になれます。 http://www.youtube.com/watch?v=flENCvWTUCw