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第2回 九州豪雨水害のレポート

九州豪雨水害のレポート
上田 康雅さん(法政大学)

東日本大震災以降、災害といえば地震というイメージが強くなりがちですが、昨年の2011年の9月に近畿地方を襲った台風12号、そして今年7月の九州地方の豪雨、8月の京都府宇治市の大雨など、水害による被害も少なくありません。
 今回は、7月に大分県の中津市で水害の復旧活動に参加した、法政大学4年の上田康 雅さんの声をお届けします。

 7月に入った中津市は、突発的な豪雨によって氾濫した川の水がお宅に流れ込み、土砂が床下・床上に流入したり、家具が濡れてしまったりという状態でした。そのままにしていると、家具が腐ってしまったりして元の生活にはもどれません。被災者の方が普段の生活に戻れるよう、「1日でも早く」と現場に入らせていただきました。
 中津市は13日間で同じ川が2回氾濫しており、私たちが現場に入ったのはちょうど2回目の氾濫の時期になります。水害の直接的な被害よりも、また被災してしまったという住民の方の心の負担を大きく感じました。
 災害で現場に入る時はボランティアとして入っている以上、色々な危険な場所に入りますが、まず自分が怪我をしないことを心掛けて活動をしています。(上田さん)

 続いて、日常的に必要とされる備えや水害という災害の特徴について、専門家であるIVUSA危機対応研究所*の所長、宮崎猛志さんに質問してみました。

九州豪雨水害のレポート
2012年7月に行われた熊本県北部豪雨災害救援活動の様子

 
水害とはどのようなものですか?
 身近な所では、台風による高潮や川の増水による洪水被害、山の土砂崩れなどがあります。具体的な被害としては、家屋の浸水、土砂の流入、電柱や街路樹の倒壊があります。
水害の起こり易い地域、起こり難い地域はありますか?
 洪水に関しては、低地の方が危険と言えます。しかし、日本の国土は地球規模で見れば川が急勾配で滝の様に流れていますので、雨が降ると一気に水かさが増してしまいます。
 さらに最近では、手入れが行き届いていない山林が多く、容易に土砂崩れが起きてしまいます。川に流された土木が橋の橋脚などに引っ掛かり、ダムを形成して土手を決壊させ、広範囲な洪水被害を引き起こすことは、日本にあるどの様な小さな河川でも起こり得ることです。

九州豪雨水害のレポート
IVUSA危機対応研究所の宮崎 猛志所長

近年多発しているゲリラ豪雨とはどういった災害なのでしょうか?
 時間雨量50mlを超える、短時間集中豪雨のことを言います。都心では排水の処理能力を超えてしまうと、雨水が逆流してしまう「内水氾濫型」と言われる洪水被害が発生します。
水害に対する備えとは、どのようなことをしておけば良いのでしょうか?
 役所などで作成しているハザードマップを元に、住んでいる地域が危険なエリアかどうかを把握しておくことが出来ます。水害は避難する時間が災害と言われていますので、防災無線やテレビ、ラジオの警報が発令されたら注意が必要です。
 また、災害の発生が予想されると三つの避難基準が発令されます。避難準備・避難勧告・避難指示の順番で発令されますので、情報を入手し易いように日頃から心がけておくことが大切です。

※ AED、心肺蘇生、応急手当等の応急救命を中心に、身近な問題から私たちの住む社会が抱えるリスクまで、幅広く危機に対する対応力を身につけるトレーニングを行っている。