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第54回 都市の名前と防災

 今週は地名と防災について紹介していきたいと思います。
 地名は先人が受けてきた災害を後世まで残すという所から来ている地名も存在しています。また地名には地形や役職の名前、合併を繰り返して新しくできた名前など様々な由来があります。
 まずは例を紹介していきたいと思います。

【1】福井県の九頭竜川について

 この九頭竜川には災害にまつわる漢字が隠れています。ここでは昔、何が発生したと思いますか?
 実は「竜」という漢字には「流」という語源があり、雨が強く降った際に土石流が発生する可能性が高い部分があります。

【2】東京都葛飾区柴又について

 先ほどと同じように、ここにも災害にまつわる何かが隠されています。
 実は「柴」という漢字の語源は「嶋」があります。ここから地名が変化していきました。これが意味するのは島状の地形であるということを示しています。また、「又」という漢字には河川の合流地点を表す漢字でもあります。ですので、上流など大雨が降ってしまった時、洪水の確立が上がってしまいます。

【3】東京都文京区茗荷谷について

 こちらにも災害にまつわる何かが隠されています。
 ここはもともと茗荷畑があったため俗称となっています。また「谷」という漢字もあります。谷は谷地ということで低い土地を表していることがあります。
 他に低地を表す漢字には「窪」や「沢」などが意外と知られています。実は津波に関してもそういう漢字がありまして、「浦」や「津」などあります。

 でも漢字だけで災害を表すと言ったら信憑性が無いですよね。面白いことに1847年に長野県で発生した善光寺地震について、京都大学防災研究所の准教授でいらっしゃる田村 修次先生が研究したところ、家屋被害が激しかった地域で災害にまつわる漢字を持った地域が、一般の地域よりも被害を受けたところが多く、山崩れも同じように災害にまつわる漢字を持っているところの方が一般の地域よりも被害を受けたことがわかりました。
 災害を示唆する漢字があるところの方が、50パーセントほど他の地域よりも被害を受けていたことがわかりました。

 町名が変わっていても交差点や橋、公園、小学校、バス停、出張所など各施設で旧地名が残っているところがあります。自分の住んでいる地域は合併とか繰り返してわからなくなることが多いです。実際に数字でも出てきているところもあります。
 これを機に、家族と防災について話合ってみてはいかがでしょうか。
 地名も意外と大切なんです!以上、情報部でした。

担当

吉田 龍平(東洋大学)

吉田 龍平(東洋大学)