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第4回 防災視点で映画を観る

今回のテーマは「災害と映画」です!

災害と映画はあまり関連性が無いイメージを持つ方が多いと思います。しかし、そんな事はありません。「アクション映画」や「SF映画」というジャンルがあるように、実は「ディザスター映画」という災害映画のジャンルが確立されています。具体的な作品名を出すと「日本沈没」のように地震や台風を題材にしたものから、「デイ・アフター・トゥモロー」の様な地球全体を巻き込む壮大な天災をモチーフにしたものが挙げられます。

今回はそんな「ディザスター映画」の中で、アメリカのユニバーサルピクチャーズより、1974年に公開された、「大地震」という映画を紹介します。

防災視点で映画を観る

舞台はロサンゼルス。主人公のスチュアートと妻のレミー、友人のデニスの3人がメインの登場人物です。彼らがごく平凡な生活を送っている中、ロサンゼルス一帯を大地震が襲い、高層ビルやハイウェイが倒壊。レミーもデニスも生き埋めとなってしまいます。スチュアートは救出活動を行いますが、そこへハリウッド・ダムが決壊して濁流が…という内容です。

なぜ数ある「ディザスター映画」の中で、この「大地震」という映画を選んだかというと、この映画は徹底的に作りこまれた「リアリティ」があったからなんです!そのリアリティの中でも、私が実際に鑑賞してココは観ていただきたい!!というポイントが二点あったので紹介したいと思います。

スバリ…「建物」と「混乱」です!

まずは「建物」です。
 この映画の中盤、地震発生の場面で、ビル、エレベータ、高速道路、家屋といった様々なシュチュエーションが登場しますが、コレがまたリアルなんです。ビルの外壁や窓ガラスが崩落して下を歩いている人を襲ったり、家具が倒れ下敷きになってしまったり…。建物耐震化、家具転倒防止など現代に通じる課題が描かれています。

続いて「混乱」です。
地震発生から余震まで、人々がパニックを起こしている様が表現されています。地震発生中は、高層ビルから我先に脱出しようと飛び降りてしまう人、地震が収まると、周囲の悲惨な状況を理解してパニックに陥る人、また、陰湿な略奪や窃盗の横行がシビアに描かれています。

以上の二点が私の観ていただきたいポイントです!

実際に人間は「非日常」な出来事が急に起こると、どの様な行動をとってしまうか自分でも分からない部分もあります。建物の部分では、現在技術も進歩し、大幅に耐震化が進んで崩壊による事故は減少しましたが、集団心理や防災に対する意識が薄いという点は変わっていないんです。

映画と災害は、実は相性が良いものなんです。
 残していきたい事柄を映像として未来に残すことは勿論、ドキュメンタリーでは重過ぎて興味が沸かない人たちも気軽に見ることができます。
 機会があれば是非この「大地震」という映画を観ていただけたらと思います。きっと普段映画を観るのと違った「防災」という目線でこの映画を観ると、かなり考えさせられる内容になっています。皆さんも是非、ディザスター映画を「普段とは違った目線」でご覧になってみてはいかがでしょうか。

担当

飯山 純平(国士舘大学)

飯山 純平(国士舘大学)